デジタルハリウッド大学の特別講義「脚本家ポール・ブラウン教授による〝素晴らしい脚本の秘密″講座」について、学生がリポート!

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デジハリライフ編集部

この記事は、
「【特別講義】『Xファイル』脚本家ポール・ブラウン教授による
〝素晴らしい脚本の秘密″講座」

についてのリポート記事になります。

講義データ

講義概要

アカデミー賞受賞作品「ウォーリー」のシーンから、
どうやって観客をひきつけることができるのか、観客を楽しませ、スリリングで
深い感銘を与えることのできる登場人物の生み出し方、すぐれた脚本を描く秘訣を学ぶ。

講演者

ポール・ブラウン(教授:ニューヨークフィルムアカデミー)

講演者プロフィール

ポール・ブラウンはこれまで25年以上、映画、テレビ業界で脚本家、プロデューサーとして活躍、数々の賞を受賞しています。ハリウッドで培った経験と実績を基に、ニューヨークフィルムアカデミーの教授として、世界各地で映画脚本講座を開講、プロの秘訣を伝授しています。

(イベント公式紹介文より引用)

主な制作作品:

  • X-ファイル
  • Star Trek Voyager/スタートレック:ヴォイジャー
  • Star Trek Enterprise/スタートレック:エンタープライズ
  • キャンプ・ロック(ディズニー作品)…etc

ポール・ブラウン教授の送る本日限りの特別授業、デジハリ大の学生がレポートしてみました。

ポール・ブラウン教授の語る、脚本家の資質

もしテレビや映画の世界でやっていきたいのならば、「人間性」が重要である。
持たない者は(テレビや映画の世界に)来なくていい。
それほど「人間性」は大事なものである。

ポール・ブラウンの語る「人間性」とは?

感情をあらわにすること、他人に同情心を持つこと。
人間として、しなければいけないこと。

「人間性」は筋肉みたいなもので、自主的に成長させないと育たない。
成長させるには、いい映画を色々見なければいけない。

アイアンマンだけをただ見続けたり、マクドナルドのハンバーガーばかりを
食べ続けるようなのはダメ。ユーモアセンスが必要である。
そのためには、面白いエピソードとかないといけない。
だからまず男性は彼女を作って、そして振られること。
その経験こそ作品へと繋がる活力となる。
失敗をする人間こそ強い。

“かっこいい”というのは、アートではない。
それはアートが死ぬ瞬間である。

「ウォーリー」に、なぜ人は感情移入するのか?

ポール・ブラウン教授がお手本として語った映画「ウォーリー」のポスター

ポール・ブラウン教授がお手本として語った、ディズニーのロボット映画「ウォーリー」

<画像引用元:ウォーリー – 作品 – Yahoo!映画>

映画「ウォーリー」のストーリー
西暦2805年。人間は、汚染し尽くした地球を捨て、
世代宇宙船「アクシオム(AXIOM)」で生活していた。ゴミの山と化した地球で、
ただ一つ動くものの姿があった。彼がこの物語の主人公、WALL・E(ウォーリー)
である。量産型のゴミ処理ロボットである彼は、人類が地球を去ってから
700年間、何があっても、仲間たちが壊れて動かなくなっても、ただ黙々と
ゴミを圧縮し、積み上げ、塔を建て続けてきた。
その過程で、彼は感情を持つというシステムエラーを起こしてしまう。
<引用:ウォーリー (映画) – Wikipedia

映画の制作者の使命は、感動を与えること。
そして個性あるキャラクターを作ること。
そうすれば観客を夢の中に連れていける。

映画を作る上で一番大事なこと、それは
“どんなストーリーもラブストーリー”
愛は心が壊れるものなのである。
例えば、『ゴッドファーザー』という映画は権力を愛した映画である故に名作となった。
名作となる映画には必ず何かしらに対する“愛”が存在する。
人間とは好奇心を持っている生き物。
自分と似たものを見ると共感を得る。
好きになれるキャラクターは

・Curiosity(好奇心)
・Complexity(複雑性)
・Humanity(人間性)

を兼ね備えている。
ウォーリーに収集癖があるのも、人間性の現れ。
作品を追うにつれて、ウォーリーが次第に他者を求めるようになっていく。
ゴミを集めるロボットから愛を求めるロボットに変化していく。
いい作品を作るには、経験した感動を自分の作品に活かすこと。
そして、嫌われないような作品を作ろう。
どんな作品の中にも、制作者が伝えたい真実が隠されている。
それを知るためにも、愛とは何か? 再確認すべきである。
そして二律背反の哲学がぶつかることも作品の良さにつながる。
イブとの出逢いがまさにそれである。
ストーリーが変化すると共にキャラクターも変化していくのである。


【4つのストーリー】の存在

どの映画にも4つのストーリーが存在する。

1:外的ストーリー

⇒ 起承転結の「起」にあたる部分

2:内的ストーリー

ここが大事。物語のメッセージ性はこの部分にあたる。
欠点がキャラクターにあることを意味づける
これは外的にもある
何が必要なのかキャラクター自身は分かっていない

3:関係に関するストーリー

⇒ 人間関係など

4:制作者の魂に関するストーリー

自身が持つ哲学と対立する哲学をぶつけることで問いかけを生み出す。
ウォーリーは

  1. 自分のプログラム通りに動くべきか(地球を掃除するロボットとして生きる)
  2. 心のままに従うべきか(イブとの愛の関係を望む)

この二つの選択を迫られている。

これは一般化出来ることであり、
人間も指示されたことをやらなければいけない時がある。
だけど、自分の思うがままにやりたい時だってあるはず。
つまり人間にも言えることなのである。


質疑応答

学生

何について書いたらいいかわからない…
実体験を書くべし。
ウォーリーとともに行動するゴキブリは、
ハチ公がモデルになっていたり、
ファインディング・ニモも制作陣の実体験を参考にしている。

ポール・ブラウン教授

学生

行き詰まったら?
友だちと話すべし。
互いに助け合ったり、相談して相手の反応を知る。

ポール・ブラウン教授

学生

物語に必要なのはキャラクター、世界観、ストーリー?
全部大事!
PIXARの場合はまず他人に見せる。その後、意見を聞いて修正

ポール・ブラウン教授

学生

人生経験について書くと暗くなっていく…どうすれば?
それでもいい。
とにかく大事なのは、真実を語ること。
主人公が求めるものは必要ないものかもしれない。
でも観客には気付かせてくれる。自分の心に、正直に。

ポール・ブラウン教授

思ったこと、気付いたこと

『ウォーリー』限らず、どんな作品もラブストーリーと言われて、
少し映画に対する見方が変わった気がする。
自己体験が一番であると分かっていてもそれを表現するには
どのような構成にするべきかどうか、正直自分では考えつかないような
ノウハウを知ることができた。
狙っていい作品を作ろうとするのではなく、
自身が伝えたいことを織り込んだ作品を作る。
当たり前のことではあるが、それを意識しながら創作していきたいと思う。

まとめ

ポール・ブラウン教授が伝えた話は、
映画だけに関わらず今後の生き方の指標の一つにもなる大事な話だった。

講演会と聞くと少し堅苦しく、面倒くさいイメージがありますが、
たったの1時間半の講演が、その後の人生を大きく左右するかもしれません。
著名な方が来てくださる数少ない機会だと思いますので、
是非皆さんも特別講座を受けてみてはいかがでしょうか!

以上、デジハリライフでした!

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